政府が「LGBT理解増進法」に基づく初の基本計画を受けて。代表清水ひろとがコメントしました。

2026/06/16(火)

政府が「LGBT理解増進法」に基づく初の基本計画を決定しました。


学校、地域、職場などでの啓発や相談体制の整備が進められることは、

全国の学校や企業へ講演に伺う中でも急務だと感じています。


これまで、一部の養護教諭や理解のある先生方の熱意に支えられてきた現場も少なくありません。


しかし、一人の先生だけでは変えられない課題も多くあります。


国として計画や指針が示されたことが、現場で支援を進めようとしている教職員の先生方や支援者の後押しとなり、少しでもこの計画が現場レベルで啓発や支援に取り組める環境づくりにつながることを期待しています。


私自身もトランスジェンダーとして生きる中で、「苦しんでいる生徒をなんとか助けになりたい、勇気づけたい」「少しでも支えたい」と向き合ってくださる姿勢に私も何度も癒されてきました。


だからといって、当事者は100%気持ちを理解してほしいと思っているわけではありません。


学校へ通えなくなった性的マイノリティの子どもたち。

職場で働き続けることが難しくなった当事者たち。


まずは、そうした実態を知ろうとしていただきたいと思います。


そして、この10年、多くの学校や企業へ伺う中で感じてきたのは、


校長先生や企業経営者、行政のリーダー、議員の皆さまが積極的な地域では、制服への対応や授業選択の見直しなど、心理的安全性を高める環境づくりが進み、その成果は子どもたちにも還元されています。


その一方で「知っていても何もできない」「課題を理解していても組織としてなかなか動けない」という現実に直面している現場が多く存在するのです。




目の前の子どもたちの苦しさを知った一人の先生がいても、学校全体や地域全体の理解が進まなければ十分な支援につながらないことがあります。


また、ハラスメントや言葉による暴力を恐れ、自分のことを話せない中高生たちにも数多く出会ってきました。


対話というと、意見をぶつけ合い、話し合うことだと思われがちです。


しかし、そもそも声に出すこと自体に大きな勇気が必要な社会の中では、「話すこと」以上に、「聞くこと」が何より大切です。


私自身も、理解を深めようと活動を続ける中で、偏見や誤解による苦しさ、心の痛みや葛藤もありながら歩んできました。


この計画が紙の上だけで終わるのではなく、学校や職場、地域社会の具体的な変化につながっていくことを心から願っています。


理解は一足飛びには進みません。


それでも、一人でも多くの子どもたちや当事者が学校教育を受けられ、尊重されて日々を生きられる社会を目ざし、私自身もこれからも行動し続けます。


一般社団法人 日本LGBT協会
代表理事 清水ひろと

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